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三輪×片山シリーズ
STORY > 休日争奪戦 >


放課後の屋上は昼と違い、あたたかな場所ではなかった。
もう5時近い。
誰もいないここは閑散としていて、俺は身体を震わせる。
それが、冬に近いこの季節の夜の寒さにによるものだけではないのを俺は気付く。

三輪が怖いんだ。

いつもの、何をされるか分からないって事じゃなく、三輪の気持ちを知るのが怖い。

「片山さん、寒いですか?」

「いや、大丈夫」

俺は目の前に立つ三輪の顔をまともに見る事が出来ずに、うなだれ目を反らす。
三輪の様子を伺いながらも顔を上げれない俺に、三輪は大きなため息をついた。

「片山さん、俺に言いたい事があるんでしょ?」

「……三輪こそ俺に言いたい事があるんじゃないのか?」

いつもと違い、質問に質問で答える俺に、三輪はもう一度ため息を吐く。

駄目だ、こんなの俺じゃねぇ。

俺は顔を上げ、三輪を見た。

「三輪、この前はごめん」

「片山さん……ごめんって、意味理解して謝ってます?」

三輪は探るような顔で俺を見ている。
俺はその表情と言葉に傷ついた。

馬鹿にされているような気がしたし、信じてもらってないのか。とも思った。

「解かってるから、謝ってんだろ?じゃなきゃ俺は怒ってるっ」

「片山さん……」

「自分の気持ちだけ押し付けて自分勝手に振舞うお前に腹が立つ、けど、お前の気持ちを理解してなかった俺にも腹が立つ」

「……片山さん、この前の質問をもう一度します。俺が他のやつとじゃれてたら、片山さん平気ですか?」

同じ過ちは二度としない。そう思って言いたくなかったけど、素直に気持ちを打ち明けた。

「……平気、じゃねぇ、俺は、お前が誰かに触れんのも触れられんのも見たくねぇよ。三輪、俺のこと、ゆ……」

許してくれるんなら、許して、俺を手放さないで欲しい。
と、言いかけてた。

なのに、三輪にぎゅっと抱きしめられて、言えなかった。

「合格。片山さん」

「……三輪……」

「気が付かなかったらどうしようかと思いましたよ」

俺が想定していた最悪な結果はどうやら免れたようだ。ってか、はなからそんな気はなかったって感じがする。
三輪の腕の中で、嫌な違和感を感じて、三輪の腕から逃れると、三輪を睨みつける。

「……三輪、お前、なんで今まで会いに来なかった?そんで、いつから俺がいるの気が付いてた?」

その俺の言葉を聞いて、三輪は肩を竦め、にっこりと笑った。

「ま、ま、いいじゃないですか、俺の事がどんなに好きか、俺がどんなに片山さんの事を好きか、わかったでしょ?」

「いーや、よくねぇ、三輪、お前、俺がこの2週間どんだけ不安だったか解かるかっ」

「……不安って。片山さん……嬉しいんですけど、すげぇ」

そう言うと三輪は俺の腕を掴み、もう一度強く抱きしめてきた。

「ちょ、三輪っ、俺は今、怒って……んんっ」

抗議する俺の口に三輪は口を重ね、その言葉を遮った。
しゃべっている途中の俺の口は攻略するのに十分に開いていて、抵抗むなしく、俺の舌は三輪に絡め取られた。
三輪の舌は俺の口内をかき回し、上あごをその先端で撫でられ俺は陥落する。

く、くそうぅ。三輪のエロ馬鹿。

と毒づいてみても、俺の身体は慣れた快楽を欲しがり、もっととばかりに、三輪の舌を求める。
絡められた舌から、三輪の唾液を受け、俺は力が抜けていくのを感じた。

完全に、三輪に身体を預けた状態になったのを悟ると、三輪は口を離し、

「片山さん、俺以外の人とじゃれないで下さいね」

と笑顔で言った。
その笑顔はさっき見た貼り付けたそれではなく、心底嬉しそうなものだった。
だから、俺は満足して、つい、素直に言っていた。

「お前もな、三輪。そんで、もう二度と俺をほっとくな」

三輪の顔から笑顔が消え、一瞬驚きの表情を浮かべると、すぐにエロい顔付きになった。
……俺、失敗した?
やべぇ〜〜〜〜〜〜〜

俺は貞操(?)の危険を感じ、三輪の腕を振り解くと、じりじりと後退を始める。

「み、三輪、みわっ……おちつけ?」

「いや、無理でしょ?片山さん、久々なんだから、そんな可愛い顔して誘わないでください、俺我慢できなくなるでしょ?」

三輪は笑いながら、俺の後退速度に合わせゆっくりと近づいてくる。
ぬあぁ〜〜〜その笑顔は怖えぇってーのっ。

「誘ってねぇって!ってか我慢しろ。こんな所でさかんなっ」

「我慢?無理」

「三輪、な、もう遅いし、寒くなってきたし……」

コツッと音がして、踵が何かにあたった。
俺ははっとして振り返るとそこは屋上の入り口。もうこれ以上下がる事が出来ないのを悟る。

屋上の扉は閉まっていて、ドアノブは俺の手を伸ばしても届かない。そもそも、外開きだから、引いて開ける事になる。ってことはそれだけ逃げる時間がかかるって事だろ?

まずい。非常にまずい。

俺が軽くパニクッている間に三輪はもう目前で……

「すぐ暖かくしてあげますよ」

「おわっ!!」

そのまま三輪に抱き付かれ、俺の身体は壁と三輪にはさまれ逃げれなくなった。

「片山さん、二週間も我慢させて、その上煽るなんて、これってお仕置き必要ですよね?」

「な、それはお前が悪いんだろっ、ってお仕置きってなんだよっ。お仕置きって!」

「いや、別に、なんか、言ってみたかっただけです、いい感じでしょ?お仕置きって。なんでもしていいみたいで」

「いやいや、よくない。しなくていいから、むしろ、しないで?みたいな」

俺は首を傾げ、お願いポーズをとってみた。
どーだ。三輪。可愛いだろ?
「しょうがないな〜〜」と言って諦めてくれ〜〜〜。頼む。

「……もう、駄目。……本気で我慢無理。これ以上俺を煽んないでください。片山さん」

「ちょ、み……ふっんん……」

失敗した。

すげぇいきおいで、降り注ぐキス。いきなり深い口づけに俺の思考は蕩けてくる。
何度も繰り返すその口づけに俺はだんだんと酔ってきていた。

「んっ……っ……ふっ…っ」

俺は吐息を吐き、三輪の口づけを受け、そして、求めた。

ちくしょーー俺だって、久しぶりなんだから、しょうがねぇだろっ。
三輪のキスは旨いんだよ。

俺のそんな様子を確認して、キスをしながら、三輪は俺の身体を弄り出す。
シャツの下から、手を入れ胸の先端を擦り上げ、空いた方の手で下の敏感な部分を撫で上げる。

俺は場所も寒さも、抵抗すら忘れ、声を漏らして三輪にしがみ付く。

「ふっ………んんっ………っぁんっ」

「可愛いな〜。もっと声、聞かせてください」

ズンと腰に響く声が耳元でそう囁き、俺の体温が一気に上昇する。
俺の頭は本気で融けていたようで、普段絶対言わない言葉を知らずに吐いていた。

「ん……あぁっ…み…わ………好き、だから…っあ……ぁっ……欲し………」

「………片山さん………」

弄っていた動きが全て止まり、不思議に思った俺は目を開け三輪を見た。
三輪は驚いた顔をさせ、その後いやらしい目つきに変わる。
その表情を認識して、俺は正気を取り戻した。

………俺、今なに言った?

「あっ!あぁ!!いや、あの…………み、三輪?」

「片山さん、ここで最後までやる気はなかったんですけど、もう無理。我慢できない、覚悟してください」

「え?三輪っ…あっ……ちょっとっ、やめろってっ」

俺の抵抗をものともせず、三輪は俺を後ろに向かせる。
そして、性急に俺のベルトを解き、ズボンを下着と一緒に下ろしてしまった。

下半身がいきなり外気に触れ、寒さで震える。

「三輪っ……や…め………あっ!」

無言のまま三輪は指を俺の中に滑り込ませてきた。
何で濡らしたのか、指は抵抗もなく入り中をかき回す。

久しぶりのその感覚に、俺は背中を震わせ、息を漏らした。

「あっふっ………っ……」

「ごめん、片山さん、俺もう駄目だ、ちょっと痛いかもしれないですけど我慢してください」

「え?……あっ……ちょ…まて………あぁっ!」

三輪のものがそこを割り入ってくる。
お情け程度に慣らされたそこは、悲鳴を上げているものの三輪の熱い楔を飲み込んでいく。

「あぁああぁっ」

極限まで広がったソコから湧き上る軽い痛み。
でも、それを遥かに凌駕する快感に俺は涙を流していた。

「……片山さん……っ……ずっと、俺だけを見て、俺だけを感じて」

「あっ……あぁっ……三輪、あぁあっ」

「くっ……俺以外の誰にも触れさせないでください」

三輪の言葉が心に染みを作る。
その染みはきっともう取り去る事が出来ない。

心の染みが侵食していくのを愛しく感じ、俺は背を反らせ振り返ると三輪の口を求めた。

「ふっ……んっ……み、わ、……好き…だ、ずっと、お前と……あああぁ」

「あぁ……片山さん……はるき、俺の晴貴…ずっと一緒に」

「ああぁんっ」

三輪が俺の名前を呼んだのを聞き、俺は一気に上り詰めた。
息を呑むような幸福感が俺を支配していた。

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